悲しい知らせ
「母なる地球が、あなたにとっての大地がなくなるとき、あなたもまたゆっくりと精神的な死に向かって歩いている」メアリー・ダン(Mary Dann)
ウエスタン・ショショーニのグランドマザー
わたしにとってはかなしいニュースですが、ウエスタン・ショショーニのグランドマザーであり、妹のキヤリーさんとともに、1863年のルビー・バレーにおける条約に基づいて現在ネバダ州とされている土地の大半がショショーニのものであるとして、アメリカ合衆国政府と十年以上も戦争をつづけていたダン姉妹のメアリー・ダンおばあさんが、先週の金曜日(April 22, 2005)に彼女たちの牧場で作業着のままの姿でスピリットの世界に旅立たれました。彼女は先住民の人権と先住民に当然与えられるべき環境を守る権利や創造主にたいするネイティブの信仰を守ること、そしてかけがえのない美しい母なる地球のために毅然として闘うことにおいて、なにものにも代え難い貢献を成し遂げた人でした。
日本においても数年前に彼女たちの土地を守る戦いのドキュメンタリーが放映されたのでご存知の方がいるかもしれません。核実験場の返還と、核廃棄場の建設阻止と、核の鎖を断つ運動の先頭に立ち続け、ウエスタン・ショショーニのみならず地球の先住民の人権と環境の権利を守る戦いを大いなるユーモアと共に勇ましく闘いながら、共に立つ人たちを勇気づけてくれた偉大な女性として、長くひとびとの記憶に留められることでしょう。彼女は亡くなるまで自分の年齢をおおやけにしたことはありませんが、八十代後半だったと推測されます。
In pease,
Kitayama Kohei
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