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Thursday, March 10, 2005

ショショーニとパイユートが仲が悪いのはなぜか

ヨーテというのは、彼の兄弟である狼(ウルフ)とおなじように、スピリチュアルな存在なのだ。世界がはじまったときコヨーテは亀の島のふるさとをあとにして、太陽が昇る方角に向かって東へ東へとどこまでも旅を続けて大きな海を越えたという。はるか遠くの土地で、コヨーテは嫁さんをめとり、たくさんの子どもたちをもうけた。この子どもたちというのがインディアンである。南北アメリカ大陸に長いこと暮らし続けている偉大な部族のご先祖さまたちだ。

パイユートの籠水筒
PaiuteBasketjag
コヨーテはふるさとに帰るために、柳の木の枝で編んだ「ウォサ」という名前の、水を入れてもこぼれないぐらい丈夫で頑丈な栓のついた籠水筒のなかに、子どもたちを押し込んだ。出発を前に、なにがあろうと、旅が無事に終わって、ロッキー山脈とグレイトベイスン沙漠に着くまでは、くれぐれもウォサの栓をあけてはならないと、コヨーテは言われていた。

ずる賢くて好奇心だけは人一倍旺盛なコヨーテだったが、ふるさとに帰る旅の途中、ようやく亀の島の東海岸に帰り着いたところで、ウォサのなかから太鼓を打つ音や歌をうたう声が聞こえてくると、もう矢も盾もたまらずに、ここまで来ればちょっとぐらいなかをのぞいたところでどうってことはあるまいと考えた。

そこで彼がウォサの栓を開けて中をのぞき込もうとしたとたん、ウォサの中から子どもたちが一度にわっと飛び出して、四方八方今の南北アメリカ大陸のあちこちに散らばっていってしまった。大あわてでコヨーテがウォサに栓をしたときには、なかにはもうふたりしか残っていなかった。そのふたりがショショーニとパイユートだったのだ。しかたがないのでコヨーテはそのふたりを連れてグレイトベイスン沙漠のふるさとに戻った。

コヨーテがグレイトベイスン沙漠にたどり着いてウォサの栓をはずして逆さまにすると、なかから残っていたふたりの子どもが転げ落ちてきて、いきなり喧嘩をはじめた。

コヨーテはふたりを蹴り飛ばして喧嘩をわけるとこう伝えた。

「いいか、おまえたちふたりはどちらも俺の子どもなんだ。ほかの子どもたちはどこかに消えちまったので、これからは好きなだけおまえたちで兄弟喧嘩をするがいい」

とまあ、こういうわけで、今のカリフォルニアや、ネバダ、アイダホ、ユタ、オレゴンに暮らして、自分たちのことをそれぞれ「ニュウイ」と「ユマ」と呼んでいるグレイトベイスン沙漠のショショーニとパイユートのふたつの部族は、顔をあわせるといつだって喧嘩をしている。

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