ケルアックの俳句集
今日は本当にひさしぶりに東京の六本木というところに行き、東京ランダムウォーク と再オープンしたABC(青山ブックセンター)のふたつの書店をはしごした。途中の神社で新嘗祭にでくわし参拝後つきたてのからみ餅などいただく。東京ランダムウォークは、店内空間も広すぎず狭すぎず、なかなかに居心地のよい本屋さんで、それなりのセレクションだったが、土地柄かグラフィック系が多く、神田神保町店のほうが本の選び方では自分の好みには合うようだ。ABCは、心配をよそに相変わらずABCをしていて、一度倒れて再び立ちあがったリングの上のボクサーよろしく相応の健在ぶりはうかがえて、古い友だちと会ったような安らいだ気分だったが、六本木という街全体がなんだか影が薄くなってきているような気がした。これ見よがしのビルは建ってはいるのだが、印象はあまりよくない。もっともこんなときに20年も前の思い出に浸ったところで意味はないのだが。暮れなずむ六本木の町を「エブリバディ・マスト・ゲット・ストーンド」と歌いながら歩き回った日々よ。Aha!
東京ランダムウォークで1時間ほど粘ったあげくジャック・ケルアックの俳句の本をかみさんに買ってもらった。それはペンギン文庫の詩集にはいっていた。
JACK KEROUAC
BOOK OF HaiKUS
EDITED AND WITH AN INTRODUCTION BY
REGINA WEINREICH
PENGUIN POETS
ISBN 0-14-200264-X
ケルアックは自分でも俳句の本を編集するつもりでいたらしいが、結局その本は作られることはなかった。編者であるレジナ・ウェインライヒはケルアックの書き残したさまざまな手紙やメモなどの中から彼が書き残した俳句(俳句というよりハイクと書いた方がいい。ケルアック自身はアメリカン・ポップと呼んでいる三行詩)を選び出してこの本を編集した。で、この本を買いたくなった理由はただひとつしかない。本文ではなく、ケルアックが友人のローレンス・ファーリンゲテイ(Lawrence Ferlinghetti)に宛てた1961年11月手紙の中で「自分の最高傑作だと思う」と書いているハイクが忘れられなくなってしまったからなのだ。それは次のようなものである。日本語は北山による試訳。
Chief Crazy Horse looks
North with tearful eyes---
The first snow flurry
チーフ・クレイジー・ホースの
北を望む目に涙
初雪の舞う
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