東京オリンピックとインディアン
1964年の今日(10月14日)は、東京オリンピックの陸上競技10000メートル決勝で、世界記録保持者のクラーク(オーストラリア)やイワノフ(ソ連)ガムーディ(チュニジア)などの強豪を抑えて、ラコタ(オグララ・スー)出身のビリー・ミルズ Billy Mills が28分24秒04で優勝し金メダルを獲得した日です。ビリー・ミルズは近代オリンピック百年の歴史の中で最初に金メダルを獲得したアメリカ・インディアンとなりました。「男は生まれた以上は戦士として生きなければならない。そして戦士は謙虚な生き方をしなければならない。戦士は『与えの道』を生き、それがもたらしてくれる力を身につけるのだ」という父親の教えを胸に彼は後に「ラニング・ストロング」というアメリカインディアンの若者のためのランナー育成のためのプログラムを立ち上げ、もっとも成功したアメリカインディアンの実業家のひとりとして今日に至ります。彼の半生は「ロンリーウエイ(Running Brave)1983」というタイトルでカナダで映画化されました。日本でもかつて放映され、わたしも何回かこの映画を見ましたが、リザベーションの現実などがとてもよく描かれています。残念ながら日本語版はもう入手できないようですねえ。確かノベライズが集英社文庫からも出版されていたのですが。
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Comments
はじめまして。
映画についてのブログを書いています。この度ミルズを扱った「ロンリーウェイ」について書きましたが、データの収集の際に、このブログと巡り会いました。
今記事をそのまま引用させていただきましたことを、事後ではございますが、ご報告させていただきます。
不都合がございましたら、コメントいただければ修正いたしますので、ご容赦の程宜しくお願い申し上げます。
Posted by: 十瑠 | Sunday, March 27, 2005 12:37 PM