にひきのねずみ (物語)
ラコタ(スー)族につたわるものがたり
再話 北山耕平
どこまでもひろがるくさのうみです。
だいへいげんとよばれる このみどりいろのうみに、にひきの のねずみが くらしていました。
いっぴきは はたらきもので、あさはやくから のにでて、へびのぬけがらで つくったふくろに まめをせっせとあつめては、ずっしりつまったふくろを はでくわえて、いえまでひきずってかえります。
もういっぴきは、うまれついてのおきらくな なまけもので、いつも たきびのまわりでおどり、よるおそくまでぺちゃくちゃしゃべりっぱなし。あさになると、すっかりつかれはてて、まめあつめどころではありません。
あるあさ。
くうきがつめたくなって、さいしょのしもがおりて、ふゆがちかづいていることをおしえました。
なまけもののねずみは、あわてて、はたらきもののねずみに、
「こまった。どうしよう。たすけてくれないかな」
とそうだんすると、はたらきもののねずみが
「へびさんたちが かわをぬぎすてていたとき、あなたはどこで なにをしていたの? これからまめをあつめるといっても、いれるふくろもないじゃないか」
「えーと。だって、わたしは、ここで、おどったり、おしゃべりしたりするので、いそがしかったのですもの」
はたらきものの のねずみは、あつめておいた へびのぬけがらの ふくろをいちまい、なまけもののねずみのために あげて、
「ふゆのために いっしょうけんめい まめをあつめなくては。もう、あそんでいるひまはないですよ」
へびのかわのふくろをくわえると、なまけもののねずみは、おおあわてで、そとへとびだし、まめをあつめはじめました。
でも、ふゆがあっというまにやってきて、なまけもののねずみは、おなかを、すかせたまま ふゆをすごさなくてはなりませんでした。
あそぶまえに、はたらかなくては、いいくらしはできないものなのです。
「Storytelling Stone」カテゴリの記事
- 虹が出るようになった理由 ラコタ(スー)(2007.10.03)
- 犬が逃げていった道 チェロキー一族のおはなし(2007.09.19)
- 蝶々はなぜつくられたのか? (部族不明)(2007.04.07)
- 世界で最初の物語は地面に開いた穴のなかから聞こえてきた(2007.02.24)
- なぜ冬がくるのだろうか?(2006.11.10)
TrackBack
TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/25341/1104401
Listed below are links to weblogs that reference にひきのねずみ (物語):










































Comments